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小竹 信宏



理学研究院 地球科学研究部門

理学部地球科学科 地史・古生物学教育研究分野

トピックス

1989年から行ってきた沖縄県与那国島(最近は、TV番組のDr.コトーのロケ地として有名)の地質学、堆積学、そして古生物学に関する研究が、ようやくゴール一歩手前までたどりついた。当初、豊産する生痕化石の研究に焦点を当てた研究を数年で完了する予定であった。しかし、基盤である八重山層群の層序、地質年代、そして堆積環境の再検討から着手しなければならないという想定外の事情もあり、研究開始から20年近い年月がかかってしまった。この島の調査を通じ、地層が、「いつ」、「どこで」、「どのように」形成されたのかを解明するという地球科学の原点(初心)に立ち返ることができ、満足している。 1994年、私が学術振興会を通じて日本に招いた生痕化石研究の第一人者であるデンマーク・コペンハーゲン大学のリチャード・ブラムリー博士は、与那国島の地層に見られる多種多様な生痕化石を見て、「生痕化石のジュラッシック・パークだ!」と驚嘆の声をあげた。あれから10年以上が経ってしまったが、ようやく本業の生痕化石の研究成果をまとめることができる段階になった。

研究内容

過去5億年間分の地層に記録・保存されている古生物の生活・行動の記録である生痕(せいこん)化石を研究対象としている。生痕化石の研究を通じ、過去の海洋底生生物(海底の泥や砂に潜って生息する生き物)の生活スタイルや摂食行動(餌を摂る行動)を復元し、それが時代とともにどのように進化してきたのか、進化を引き起こした原因は何か、といった疑問を解明しようとしている。生物の形態(形)の変化から進化を追求する研究者は多いが、古生物の生活・行動スタイルの進化を扱う研究者は世界でも極めて少ない。研究はフィールドワーク(野外調査)が主体である。すなわち、地質調査を通して地層から化石を見つけ、そこで時間を充分かけて観察を行い、そして可能な限り化石サンプルを採取する、という作業である。この研究は、化石に関する知識、すなわち古生物学の他、地層が「いつ」、「どこで」、「どのように」形成されたのかという地質学や堆積学といった他の学問分野の知識と手法をも用いて行う、総合学問分野である。最近は、中生代白亜紀以降における魚類(特にエイ類)の摂食行動の復元と進化を解明する研究も行っている。

主な論文・著書

  • Kotake, N. (1989) Paleoecology of the Zoophycos producers. Lethaia, 22, 327–341.
  • Kotake, N. (1994) Population paleoecology of the Zoophycos-producing animal. Palaios, 9, 84–91.
  • Kotake, N. (1997) Ethological interpretation of the trace fossil Zoophycos in the Hikoroichi Formation (Lower Carboniferous), southern Kitakami Mountains, northeast Japan. Paleontological Research, 1, 15–28.
  • Kotake, N. (2003) Ethologic and ecologic interpretation of complex stellate structures in Pleistocene deep-sea sediments (Otadai Fromation), Boso Peninsula, central Japan. Palaeogeography, Palaeoclimatology, Palaeoecology, 192, 143–155.
  • Kotake, N. (2007) Macaronichnus isp. associated with Piscichnus waitemata in the Miocene of Yonaguni-jima Island, southwest Japan. In Trace Fossils, edited by Miller, W. III, Elsevier, Amsterdam, pp. 492–501.

担当授業

専門教育

  • 地球科学演習
  • 卒業研究

大学院教育

  • 地史古生物学 IV
  • 地史古生物学 V
  • 特別演習 Ⅰ
  • 特別研究 Ⅰ
  • 特別演習 II
  • 特別研究 II

所属学会

  • 日本地質学会
  • 日本古生物学会
  • 東京地学協会
  • SEPM
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