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津久井 雅志



理学研究院 地球科学研究部門

理学部地球科学科 岩石・鉱物学教育研究分野

トピックス

伊豆諸島の三宅島では2000年の噴火の際に山頂が直径1.6kmもの大きさで落ち込み,有毒な二酸化硫黄の放出が続いたため3800人の島民が全員4年半にわたって 島外避難しました.私達のグループが2000年噴火の前から進めていた調査によれば,山頂部のこのような陥没は2500年ぶりであることがわかりました. しかし活動の推移は最近1万年間のいずれの活動とも違っており,過去の噴火履歴をもとに今後の予測をするのは困難な状況にあります.伊豆諸島全般にわたる先人の研究成果や私達の詳しい野外の調査および歴史時代の文書記録を精査すると,9世紀に伊豆弧や富士山をはじめ日本の多くの 火山が一斉に大きな噴火をしていたことがわかってきました.この事実は日本列島全体におよぶ変動を反映したものであると考え,現在検討を続けています.

研究内容

私は主に伊豆諸島の火山で,噴火によって放出された噴出物を野外で観察したり,持ち帰って室内で分析したりする作業を通じて,火山の噴火史を明らかにし, 噴火をもたらしたマグマが火山の成長とともにどのように変化してきたかを調べています.日本には,最近1万年間に噴火した活火山が108あります.これは地球の陸上の火山の10%近くに相当します.富士,箱根,軽井沢,日光など私たちがよく訪れ風景を 楽しむ観光地も火山に隣り合っているものが数多くあります.千葉からも近い伊豆諸島はいずれも活火山であり,歴史時代を通して激しい噴火を繰り返し, 時には大きな災害や悲劇もありました.大島,新島,神津島,三宅島,八丈島,青ヶ島は若い活発な火山であり,玄武岩から流紋岩まで多様な化学組成をもつことから 火山の絶好の研究対象なのです.

伊豆諸島では最近20年以内でも,1986年に大島火山,2000年に三宅島火山で大きな噴火がありました.2002年には八丈島西山火山で噴火にはいたらなかったものの, ごく地表近くまでマグマが上昇してきたことがわかっています.また近い将来に噴火にむけて準備を着々と進めている火山もあることが観測されており, 防災の観点からも詳しい調査が求められています.

主な論文・著書

  • 津久井雅志・齋藤公一滝・林幸一郎 (2006) 伊豆諸島における9世紀の活発な噴火活動について-テフラと歴史史料による層序の改訂-. 火山, 51, 327–338.
  • 津久井雅志・川辺禎久・新堀賢志 (2005) 三宅島火山地質図 (1:25,000). 地質調査総合センター.
  • 津久井雅志・星野希宣 (2002) 八丈西山火山のマグマの分化. 火山, 47, 57–72.
  • 津久井雅志・新堀賢志・川辺禎久・鈴木裕一 (2001) 三宅島火山2000年陥没カルデラ. 東大地震研彙報, 77, 27–42.
  • 津久井雅志・鈴木裕一 (1998) 三宅島火山最近7000年間の噴火史. 火山, 43, 149–166.

担当授業

普遍教育(教養科目)

  • 火山の恩恵と災害 A
  • 火山と災害
  • 伊豆諸島の文化と自然
  • 地学基礎実験 A
  • 地学基礎実験 C

専門教育

  • 岩石鉱物学概論 I -2
  • 岩石鉱物学 I -2
  • 岩石鉱物学 II -1
  • 岩石学野外実験
  • 岩石鉱物学実験 Ⅰ
  • 岩石鉱物学実験 Ⅱ
  • 岩石鉱物学実験 Ⅲ
  • 地球科学演習
  • 卒業研究

大学院教育

  • 岩石鉱物学特論 1, 2
  • 岩石鉱物学 III
  • 岩石鉱物学 IV
  • 特別演習 Ⅰ
  • 特別研究 Ⅰ
  • 特別演習 Ⅱ
  • 特別研究 Ⅱ

所属学会

  • 日本火山学会
  • 日本岩石鉱物鉱床学会
  • 日本地質学会
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