担当授業


千葉大学シラバス


地球生理学1, 2 [地球科学科3年] 前期木1 (学部開放科目)

 現在の地球環境はどのようにして成り立っているのか?気候変動とその要因,地球の気候システムの基礎を理解し,その中で生物活動がどのような役割を果たしているのかをガイア仮説を通して学ぶ.そこから地球環境についての総合的な見方を養う.

1-1. 地球生理学とはなにか?
1-2. 気候変動1 現代〜完新世
1-3. 気候変動2 人類史〜更新世〜地質年代
1-4. 氷期の発見とその原因の究明
1-5. 氷期間氷期サイクル
1-6. 氷河と地球環境
1-7. 過去気候変動のプロキシー
1-8. 総括(試験)
2-1. 気候システム:アルベドと温室効果気体
2-2. 地球の恒常性:ガイア仮説とはなにか?
2-3. デイジーワールド
2-4. 微生物とガイア
2-5. ガイア仮説 VS ダーウィン進化論
2-6. 火星と金星の気候システムと宇宙生命探査
2-7. 人類とガイア:地球生理学からみた地球温暖化
2-8. 総括(試験)

雪氷学実験 [地球科学科3年] 前期集中

 地球温暖化現象で注目されるようになった雪氷圏.世界の雪氷面積はたしかに縮小傾向にあり,今後の地球環境を予測する上で雪氷圏の理解は欠かせない.日本には毎年季節風の影響で北日本や山岳地域を中心に積雪地帯が広く分布する.このような豪雪地帯は世界でも珍しい.この実験では,残雪期の日本の山岳地帯において,積雪断面観測,積雪の採取と分析,氷河地形の観察,雪氷生物の観察などの技術を習得し,雪氷圏の変動と気候システムへの役割,雪氷を使った環境解析の基礎を理解する.富山県立山室堂平周辺(標高約2,400m)で1泊2日の野外実習をおこなう.地学実験室にて,実習前にガイダンス,実習後にサンプルの分析,結果の整理とその発表を行う.

野外実習では,特に以下の点について学習する.
(1)積雪断面観測:積雪の堆積・変成過程,黄砂層の形成,アイスコア分析への応用方法の理解
(2)積雪表面の観察と反射率の測定:積雪表面の熱収支,アルベドと雪氷融解過程の理解
(3)氷河地形の観察:氷期における氷河の拡大,気候変動と雪氷圏変動の理解
(4)雪氷生物の観察:雪氷藻類による赤雪現象,セッケイカワゲラなどの観察から,極限環境生物と環境との相互作用の理解

地表動態学概論1 [地球科学科2年] 前期火4

 近年注目される気候変動.地球温暖化とはなにか?氷河はどうして小さくなるのか?過去の地球の気候はどのように変化してきたのか?第四紀の気候変動の基礎とともに,特に,物質やエネルギー収支の概念,雪氷圏と地球環境の関係,過去の気候変動を復元するためのプロキシーについて学ぶ.

1. 地球温暖化と物質循環
2. 炭素循環と気候変動
3. 水循環と雪氷圏
4. 水循環と気候変動
5. 古環境復元
6. 物質循環と地球化学
7. 生物圏と地球環境

生物地球化学実験(分担)[地球科学科2年] 後期火3−5

 太陽の光の反射率を表すアルベドは,地球のエネルギー収支をきめる重要なパラメータである.また太陽光の波長のスペクトルは,地球の気候だけでなく,生物の進化の謎をとく鍵をにぎっている.この実験では,まず地表面アルベドと太陽光のスペクトルについて理解し,実際に簡易スペクトルメータをつかって学内の地表面アルベドを計測し,千葉大学の平均アルベドを求める.また,衛星画像の解析技術の基礎を学び,実際の千葉県の衛星画像を使って広域の地表面スペクトルアルベドの特性を理解する.

地球科学A1,2 [教養展開科目・全学] 前期火3

 北極と南極をはじめ,高山や高緯度帯など,地球上に広く分布する雪と氷.雪氷は気候変動だけでなく,水資源や海面上昇など私たちの生活にも密接に関係している.さらに近年,雪氷生物や地球外の雪氷など研究の進展は目覚ましい.世界の雪氷をめぐりながら雪氷研究の魅力に迫る.授業は,アラスカで活躍した写真家,星野道夫の著書を使って,そのなかの雪氷,極北の環境,人々の暮らし,そして星野道夫の自然観を読み解きながらすすめる.

1.地球科学と時空の認識
2.地球の雪氷圏
3.氷河とは何か?
4.氷河変動と海面上昇
5.氷期と間氷期
6.世界の氷河1アラスカとパタゴニア
7.世界の氷河2アジア
8.世界の氷河3北極と南極
9.氷から過去の気候変動を読み解く:アイスコア
10.スノーボールアース
11.宇宙の雪氷
12.雪氷生物の世界
13.生物と地球環境の相互作用
14.地球環境問題と自然観
15.総括(試験)

ユーラシア地球環境学1,2 [教養展開・E関連・全学] 後期月3

 現在ユーラシアでおこきている地球環境問題を,自然科学および人文社会科学を含む総合的視野から解説する.地球環境問題とは,自然と人間の相互作用のもつれからくる問題であり,その解決には自然環境の理解だけではなく,人間文化の理解が必須である.総合的問題解決のための理系文系のそれぞれの専門分野の目的と方法論の理解をめざす.理学部教員と文学部教員が手を組んでおくる異色授業..

1. ユーラシア地球環境学とはなにか?
2. ユーラシアの自然環境1:気候と植生(竹内)
3. ユーラシアの自然環境2:大気循環と気候分布(竹内)
4. ユーラシアの社会環境1:文明と文化の歴史(児玉)
5. ユーラシアの社会環境2:乾燥地と森林域の文化(児玉)
6. ユーラシアの気候変動(竹内)
7. 自然環境認識の歴史(児玉)
8. 砂漠を緑にすることはできるか(竹内)
9. 砂漠化の原因と対策(児玉)
10. 地球温暖化とユーラシアの将来(竹内)
11. 問題への対策:国家と個人,グローバルとローカル(児玉)
12. 環境問題のためのフィールドワーク1:自然科学(竹内)
13. 環境問題のためのフィールドワーク2:人類学(児玉)
14. 総合討論1:ユーラシアの環境問題
15. 総合討論2:総合地球環境学へ向けて
16. 期末試験

地学基礎実験B(分担)[共通専門基礎科目(地球科学)] 前後期集中

 「雪は天から送られた手紙である」これは,世界ではじめて人工雪を作ることに成功した物理学者,中谷宇吉郎が残した有名な一文である.なぜ雪の結晶にはいろいろな形があるのだろうか?中谷は雪の結晶の形を決める大きな要因をつきとめ,天からの手紙を読み解くためのロゼッタストーン「中谷ダイアグラム」を作り上げた.この実験では,中谷宇吉郎がはじめて人工雪の結晶の作成に成功した装置を簡略化したもの(平松式人工雪作成装置)を使って,実際に成長する雪の結晶を観察し,雪の結晶に秘められた自然の神秘を学ぶ.


[Home]