雪の上の植物~雪氷藻類

 雪氷藻類(せっぴょうそうるい)とは,雪や氷の表面で繁殖する特別な藻類のことです.雪氷藻類は,世界中の雪渓や氷河の表面から,報告されています.雪の表面が,真っ赤にみえる赤雪(あかゆき)という現象がありますが,これは赤い色素をもつ雪氷藻類が大繁殖したものです.ちょうど,海で赤いプランクトンの増殖が赤潮をつくるように,雪の上でも,雪氷藻類の大繁殖が雪を赤くするのです.ほとんどの雪氷藻類は,緑藻と呼ばれる仲間と,シアノバクテリアと呼ばれる仲間です.雪氷藻類について研究された例はまだまだ少ないのですが,分類学的,生理学的研究が最近少しずつ行われるようになりました.ある分類の研究によれば,100種以上もの雪氷藻類が記載されています.雪氷藻類は,雪や氷の上に生活する昆虫などの動物のえさとなっています.雪氷藻類の生態は,氷河の生態系を理解する上でとても大切なのです.また氷河の深くから掘り出された氷,アイスコアのなかにも昔繁殖した雪氷藻類が含まれており,藻類から過去環境の復元する研究もおこなわれています.

世界の雪氷藻類 [クリックするとその場所の雪氷藻類がみれます]

雪氷藻類についてのくわしいことは,下記の記事をご覧ください.

  • 竹内望(2013)雪に宿る生命:雪氷藻類,極地,96, 3-9. [PDF]

  • 竹内望(2010)雪氷藻類:色づく雪と氷の不思議,雪国環境研究,16, 21-35. [PDF]

  • 竹内望(2000)質問箱:「赤雪」という現象について教えてください,雪氷,62(2),163-165. [PDF]

 


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